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第14代 仲哀天皇と神功皇后

ワカタラシヒコこと仲哀天皇はヤマトタケルの皇子で神功皇后の夫。
神の信託を疑い神罰によりこの世を去ったとされた天皇。

古事記では仲哀天皇の妻『神功皇后』のエピソードの方が有名。

仲哀天皇

在位期間:192年〜200年(8年)

13代成務天皇が皇子を成さず崩御されたためヤマトタケルの子で甥にあたるタラシナカツヒコが14代仲哀天皇として即位する。

容姿端麗で十尺(約3m)あったとされる。

記紀のエピソードは九州の熊襲が反乱を起こしたため討伐するため九州に向かう。途中神功皇后に神懸かりがあり西方の新羅の地を与えるという神の信託を信じなかったため神罰を受けなくなる。

天皇の没後は妻の神功皇后が新羅・百済・高句麗の三韓征伐のエピソードがある。

目次

神罰で死んだとされる唯一の天皇

南九州の熊襲は仲哀天皇の父親であるヤマトタケルがはじめに征服した地である。
しかし、ヤマトタケルの死後に再び朝廷に牙を向けた。

仲哀天皇は熊襲討伐のために行軍する。その時、神功皇后も共に出立していた。

仲哀天皇と神功皇后は熊襲討伐のため筑紫(福岡)の香椎神宮まで来ると熊襲討伐のため準備をする。

まず、戦の占いを始めるがそのとき、神功皇后に住吉三神(イザナギの生んだ神)が神懸かりするのである。

住吉三神は「西の国にある金銀財宝に満ちた国を与える」と仲哀天皇に告げる。
仲哀天皇は西を眺めても海ばかりで国らしいもの見えないと神の言葉を疑ってしまう。

この行為が神の怒りをかってしまい「信託を疑うならあなたにこの地を統べる資格はない」と神罰をあたえ仲哀天皇を亡きものにしてしまう。

数ある記紀のエピソードでも神罰による天皇の死が記されているのは仲哀天皇のみである。

神功皇后の三韓征伐

神罰により仲哀天皇が没すると住吉三神は神功皇后に信託を下す。
「天下は貴女の身籠る男児が統治するようになる、信託はアマテラスの意思である。西方の国を治めよ」

信託を受けた神功皇后は西方の国目指すことを決める。

西方の国を目指す神功皇后に神は西方の国への行き方を教える。神功皇后は神のお告げの通りに出航の準備に取りかかる。

すると、海の中の魚が集まって波を起こし風は強い追い風となり船を押し進め瞬く間に新羅の国へ到着する。

神懸った神功皇后の軍の勢いは凄まじく新羅の国王は恐れ服従を誓う。その後、神功皇后は軍を進め百済、高句麗を降伏させた。

神功皇后の朝鮮出兵を三韓征伐という

神功皇后の出産

三韓征伐が終わると神功皇后はヤマトへの帰路につく。しかし、出航した船の中で産気づいてしまった。

どうこうしていた家臣が新羅に戻り出産することを進言するが神功皇后は「この子は、ヤマトを統べる子である。新羅の地で生むことは認められない」と拒否。自分の腹に石を巻き呪いをかけお産を遅らせたのである。

こうして、無事にヤマトに到着した神功皇后は筑紫(福岡)で出産する。

この皇子が次期天皇となるホムダワケ(応神天皇)であった。

異母兄弟の謀反

無事に皇子を出産した神功皇后であるが国内に不穏な動きがあることを察していた。

仲哀天皇は神功皇后とは別の后との間にも子をなしており彼らにとっては神功皇后の皇子は皇位継承の障害でしかなかったのである。

神功皇后の懸念は的中、都ではカゴサカ、オシクマの二人が反乱を計画していた。

そこで、神功皇后は「皇子は生まれてすぐ崩御してしまった」と偽りの情報を流すことにする。

謀反を計画していたカゴサカは戦の勝敗を占うための狩で猪に殺されてしまう。これは、戦に負けるという暗示。

オシクマは占いの結果を無視し反乱を起こす。

ついに、戦が始まると神功皇后の軍とオシクマの軍は激しく激突。序盤は両軍互角の戦果であったが神功皇后の将が一人タケフルクマが「神功皇后は戦で死んでしまった」と嘘の情報を流す。

その情報を信じ油断したオシクマ軍は一気に劣勢に追い込まれてしまう。その勢いのまま勝敗は決した。

敗北したオシクマは琵琶湖に飛び込み自死する。

ホムダワケの禊の旅

戦に勝利した神功皇后は重臣であるタケウチノスクネに「皇子が戦いの血と死で穢された。穢れを祓う旅に出よ」と命じる。

タケウチノスクネは皇子は穢れを落とすため旅に出る。

琵琶湖と若狭国を巡り高志前の角鹿(福井県)で神イザサワケがタケウチノスクネの夢に現れる。

イザサワケは「皇子と名前の交換をしよう」と告げる。

そうして、神功皇后の皇子はホムダワケと名を賜ることになる。イザサワケにはミケツ大神というなを贈ったのである。

ホムダワケはその後もタケウチノスクネと旅を重ね成人し15代応神天皇として即位する。

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