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第17代 履中天皇

聖帝と呼ばれた仁徳天皇崩御後は長男のイザホワケが履中天皇として即位することになりました。
しかし、それを快く思わないものがいたのです。

履中天皇の弟が暗殺を企てたのです。

これまでの皇位継承問題を思い返すと直近では、仁徳天皇が即位する時にも皇位継承問題がありました。

仁徳天皇の時の皇位継承問題は兄が弟を暗殺しようと企てるという構図でした。古代では15代応神天皇の時代まで末っ子相続が当たり前なことでした。仁徳天皇の時代に末っ子相続は終わりを迎えることになったのです。

履中天皇

在位期間:400年〜405年
和風諡号:イザホワケ

諸国の実情を知るため国史という書記官を置いた天皇。
倭の五王『讃』に当てるという説がある。

目次

心を閉ざした天皇

仁徳天皇が没した後は、長兄のイザホワケが履中天皇として即位することになりました。

浮かれていた履中天皇は即位の宴で酔い潰れるほど酒を飲んでしまいます。

履中天皇の即位に快く思っていたいものがいました。弟のスミノエノナカツミコです。

スミノエノナカツミコは酔い潰れている履中天皇の様子を見て自分の欲望を抑えられなくなります。

以下、四角枠は想像

兄上より、私の方が天皇に相応しいはずだ。なぜ兄が天皇なのだ、少し早く生まれただけのくせに、兄上さえいなければ!

スミノエノナカツミコは泥酔している履中天皇を殺そうと屋敷に火をつけてしまう。

泥酔している履中天皇は自分では逃げることができなかったが家臣に助けられ難を逃れることが出来ました。家臣は大和の石上神宮まで逃げる。

 スミノエノナカツミコの凶行聞きつけた第三皇子の弟ミズハワケが兄の身を心配して訪れます。

「兄上、ご無事でしたか、ナカツの凶行を知り心配で居ても立っても居られない思いでございました。お怪我はありませんでしたか?」

ミズハワケは心配そうな様子で問いかけてきます。
しかし、履中天皇は

「・・・お前も私を殺しにきたのか」
履中天皇は弟に殺されかけたことで人間不信に陥り血のつながった兄弟であろうと信用できなくなってしまったのです。

ミズハワケはなんとか、誤解を解こうと必死に自分には謀る心はないと伝える。

そんな、ミズハワケの様子に「お前に謀る心がないか証明してみせよ。ナカツミコを殺せば会ってやる」と追い返してしまう。

ミズハワケのナカツミコ暗殺計画

ミズハワケは履中天皇に信じてもらうためナカツミコを殺すことにする。そもそも、天皇暗殺を企てたナカツを生かしておくわけにはいかなかった。

ミズハワケは側近ソバカリに「主君を殺せば大臣にしてやる」とそそのかす。
ソバカリは大臣という誘惑に抗えずミズハワケの計画に乗ってしまう。

そうして、主君暗殺の機会をうかがっていたソバカリは厠に入ったナカツミコをチャンスとみるや矛で刺し殺すのであった。

兄の暗殺に失敗し、弟のミズハワケに命を狙われていることを知った。ナカツは最大限警戒していた。身近には信頼できる臣下のみを置いて。

「クソ、あの時兄上を殺せていたらこのような思いなどしなかった。なぜ、私が殺されねばならないんだ。クソ、クソ!」

履中天皇の暗殺に失敗したナカツの心は焦燥に駆られイラついていた。
周囲の側近も主君から距離を置くほどである。

そんな時、ソバカリにチャンスが訪れる。

「誰か居るか?私は厠へ行く。周囲を警戒しておけ。」

ナカツが一人になる絶好の機会を得たソバカリは

「ソバカリが周囲を警戒しております故、御安心なされよ」とほくそ笑んだ。

そうして、絶好の機会を得たソバカリはナカツを暗殺するのであった。

陰謀の連鎖

ミズハワケの命令を完遂したソバカリは早速報告に向かう。

ソバカリの報告を受けたミズハワケは喜び作戦成功の宴を開くから楽しんでくれ。大臣の話もそこでしようと告げる。

「よくぞ、難しい任務を全うしてくれた。宴を開く故ゆるりと休まれよ。大臣の件も予期に計らう故楽しみされよ」

ソバカリはついに自分が大臣の席につける。その喜びに浸っていた。

しかし、ミズハワケは自分の命令であろうと主君を殺したソバカリを信用できずにいた
あのような男が大臣になどなれるものか。いつ我々に牙を向けるかもわからぬ獣が・・・

そうして、宴を開いたミズハワケは油断したソバカリを殺害するのであった。

裏切りに裏切りを重ねた陰謀劇も終幕を迎えることになった。

ミズハワケは全てが終わったことを履中天皇に報告する。

「兄上、ナカツとその側近のソバカリの始末が終わりました。兄上が今後このような心痛めることがないようにこのミズハワケが兄上をお支えします故ご安心ください。」

全てが終わったことを聞き安心した履中天皇は

「そうか、よくやった。お前は私の味方なのだな。疑って悪かった。」とミズハワケを信用するようになったのである。

あとがき

今回から、史実を元に妄想を交えての紹介となりました。
歴史の本やブログを見ていると難しい言葉やわかりずらい表現があり自分の中にエピソードが落ちずらいことがあったため、試しに自分の妄想を入れることにしてみました。

読者の方には受け入れられるかわからないのですが少しでも楽しく歴史が思えるようにこれからも工夫していきたいと思っています。

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