「昔より物が安いなら、良いことじゃない?」
デフレ(デフレーション)を聞くと、そう思う人もいます。
でも実は、デフレが長く続くと――
給料が上がりにくくなり、景気が戻りにくい状態に入りやすくなります。
平成の“長い停滞感”を理解するうえで、デフレは避けて通れないキーワードです。
この記事では、デフレの意味と、なぜ給料が上がりにくくなるのかを、流れでわかりやすく説明します。
3分でわかる|デフレの結論
- デフレ=物価が上がらない、または下がり続ける状態
- 物価が上がらないと、企業は値上げできず利益が増えにくい
- 利益が増えにくいと、企業は給料を上げにくく、雇用も守りに入る
デフレとは?(超シンプルな定義)
デフレ(デフレーション)とは、
「世の中のモノやサービスの値段(物価)が、上がらない/下がる」状態
です。
反対はインフレ(インフレーション)で、物価が上がっていく状態。
重要なのは、デフレは“安いから嬉しい”で終わらず、経済の空気そのものを冷やしやすい点です。
なぜデフレだと給料が上がりにくいのか?(しくみを比較で)
インフレの世界(給料が上がりやすい方向)
- 企業が値上げしやすい
- 売上が増え、利益が出やすい
- 余裕が出て、賃上げや採用がしやすい
デフレの世界(給料が上がりにくい方向)
- 値上げすると売れなくなる怖さがある
- 価格競争になり、利益が削られる
- 余裕がなく、賃上げや採用が慎重になる
つまり、給料は「頑張れば上がる」だけではなく、**企業が賃上げできる空気(利益が増える環境)**があるかどうかに左右されます。
デフレで起きる“給料が上がらないループ”5段階
① みんなが値上げに敏感になる
物価が上がらない時期が続くと、「少しでも高いと買わない」が当たり前になります。
企業は値上げが怖くなります。
② 価格競争が激しくなる
売るために値下げ合戦が起きやすくなり、利益が薄くなります。
③ 企業の利益が増えにくい
利益が増えないと、企業はまず守りに入ります。
- コスト削減
- 設備投資の先送り
- 採用抑制
④ 人件費を上げにくくなる
給料は企業にとって固定費です。
デフレ環境では「将来が読めない」ので、賃上げよりも現状維持が選ばれやすくなります。
⑤ 収入が増えないから消費が増えない
給料が増えなければ、みんな節約します。
消費が増えないと企業も儲からず、また賃上げできない――
この循環でデフレが長引きやすくなります。
「給料が上がらない」のは会社が悪い?(個人の問題ではない)
もちろん企業努力で賃上げする会社もあります。
でも社会全体で見ると、デフレは
- 値上げがしにくい
- 利益が増えにくい
- 賃上げが難しい
という構造を作ります。
平成の停滞感は、努力だけでは跳ね返しにくい“空気”が長く続いたことが大きいです。
デフレはいつから強まった?(平成とのつながり)
平成のデフレ感が語られる背景には、バブル崩壊後の長期不況があります。
- 資産価格が下がり、企業と銀行が傷つく
- 企業が守りに入り、投資や賃上げが弱まる
- 消費が伸びず、物価が上がりにくい
この流れの中で「デフレっぽい空気」が長引き、給料が上がりにくい実感へつながっていきます。
よくある疑問|デフレって“物が安く買える”なら得じゃないの?
短期的には得に見えます。
でも長期的には、
- 給料が増えない
- 仕事が増えにくい
- 景気が上向きにくい
という形で、生活全体がじわじわ苦しくなることがあります。
「安さ」の裏側に、「伸びなさ」が隠れやすいのがデフレです。
まとめ|デフレは“値上げできない空気”が給料の伸びを止めた
デフレとは、物価が上がらない(下がる)状態。
この環境では企業が値上げしにくく、利益が増えにくくなり、結果として
賃上げが起きにくい → 消費が増えない → さらに賃上げが起きにくい
という循環に入りやすくなります。
平成の「給料が上がらない感じ」を理解する鍵が、ここにあります。
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