「頑張って就活しても、そもそも求人がない」
そんな状況が本当に起きたのが、就職氷河期です。
就職氷河期とは、景気悪化の影響で企業の採用が急減し、新卒でも正社員になりにくかった時期のこと。
一度スタートでつまずくと、経験を積みにくく、収入も伸びにくい。だからこの時期に社会へ出た世代は、人生の選択肢そのものが狭まりやすくなりました。
この記事では、就職氷河期が起きた理由と、なぜ「人生が変わった」と言われるのかを、流れでわかるように解説します。
就職氷河期の要点
- 原因:バブル崩壊後の不況で企業が採用を絞った
- 特徴:新卒採用が減り、正社員になれず非正規が増えた
- 影響:収入・キャリア・結婚や子育てなど、人生設計に長く影響した
就職氷河期とは何か(まずは定義)
就職氷河期は、一般に1990年代半ば〜2000年代前半にかけての、就職が極端に厳しかった時期を指すことが多いです。
ポイントは「努力不足」ではなく、市場に求人が少なすぎたこと。
- 企業:採用枠を減らす/新卒を取らない
- 学生:応募しても落ち続ける/内定が取れない
- 結果:正社員スタートを逃し、キャリア形成が難しくなる
なぜ就職氷河期が起きたのか?(原因は3つ)
1)バブル崩壊で企業が“守り”に入った
バブル崩壊後、企業は投資の失敗や資産の目減りで体力を削られます。
その結果、最初に削りやすいのが 「新卒採用」 でした。
- 人件費を増やしたくない
- 将来の見通しが立たない
- まずは生き残りが最優先
こうして“採用する余裕”が消えていきます。
2)銀行不安などで、お金が回りにくかった
企業は、銀行からの融資が細ると、設備投資も採用も控えます。
景気が悪いときほど「借りる→投資する→雇う」という循環が止まり、雇用は冷え込みます。
3)「非正規で回す」方向が広がった
企業にとって、正社員は長期コストになりやすい。
不況下では、固定費を増やさないために
- 契約社員
- 派遣
- アルバイト
など、非正規雇用を増やす動きが広がりました。
結果として「正社員の入口」が狭くなり、若者がそこに入りにくくなります。
なぜ若者の人生が変わったのか?(影響は“最初の一歩”が大きい)
1)正社員になれないと、経験が積みにくい
多くの職場は、育成や重要な仕事を正社員中心に回します。
そのため、非正規から始まると
- 仕事の幅が広がりにくい
- 研修や育成が薄い
- 転職でも評価されにくい
という不利が出やすいです。
2)収入が伸びにくく、生活が安定しにくい
収入が低い・不安定だと、人生の選択が“守り”になります。
- 一人暮らしを始めにくい
- 貯金ができない
- 将来設計が立てにくい
これは本人の努力というより、スタート時点の環境の影響が大きいです。
3)結婚・子育てなどのタイミングに影響する
仕事と収入の不安定さは、結婚や子育ての意思決定に直結します。
「したい/しない」以前に、「できる環境がない」と感じる人が増えやすくなりました。
4)“取り返しにくさ”がある(年齢の壁)
日本の雇用は、新卒一括採用の色が強い時期が長く、
一度レールから外れると戻りにくい構造がありました。
- 新卒で入れない
- 既卒・フリーター扱いになる
- そのまま正社員になりにくい
この“取り返しにくさ”が、就職氷河期を「人生が変わった世代」と感じさせる大きな理由です。
就職氷河期は「平成の空気」を象徴する出来事
平成は、バブル崩壊後の停滞の中で、
「頑張れば報われる」という感覚が弱まりやすい時代でもありました。
就職氷河期は、その象徴です。
この出来事を知ると、平成の政治・経済・社会問題が一気につながって見えるようになります。
まとめ|就職氷河期は“個人の努力”ではなく“社会の構造”がつくった
就職氷河期は、バブル崩壊後の不況で採用が減り、非正規が増えた結果、
若者が正社員としてスタートしにくかった時期です。
そして人生が変わったと言われるのは、
最初の一歩(正社員スタート)の差が、その後の経験・収入・生活の安定に長く響いたからでした。
次に読みたい
- 👉 バブル崩壊とは?なぜ不況が続いたのか(氷河期の原因へ)
- 👉 デフレとは?なぜ給料が上がりにくくなったのか(生活の実感へ)
- 👉 平成の出来事一覧(流れで理解する)

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