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【第1ステージ/第2話】恐怖の黄泉の国と、三貴子の誕生

ひこまる

「お師匠……。前回の予告で『ゾンビ映画』とか言ってましたけど、本当にそんな怖い話なんですか?
僕、夜トイレに行けなくなると困るんですけど……。」

やたまる

「ふっふっふ。日本神話の懐(ふところ)の深さを知るがよい!
今回は、愛する妻を追いかけて死者の国へ行ったイザナギが体験する、『日本最古のホラー・サスペンス』じゃ。
……ハンカチ(涙用)と、ランニングシューズ(逃走用)の用意はいいか?」

ひこまる

「逃走用って……。嫌な予感しかしません。」


1. 死者の国「黄泉の国」へ

やたまる

「妻のイザナミが死んでしまい、諦めきれないイザナギは、死者が住む『黄泉の国(よみのくに)』まで迎えに行ったんじゃ。
入口で『帰ってきてくれ!』と叫ぶと、奥からイザナミが出てきた。」

ひこまる

「あ、会えたんですね!
よかった、これでハッピーエンド……」

やたまる

「ところが! イザナミはこう言った。
『もっと早く来てくれればよかったのに! 私はもう、黄泉の国の食べ物を食べてしまいました(黄泉戸喫・よもつへぐい)』とな。」

ひこまる

「えっ? ご飯を食べたら帰れないんですか?」

やたまる

「それが死者の国のルールなんじゃ。『千と千尋』でもあったじゃろ?
でもイザナミは『なんとか神様に相談してみます。その間、決して私の姿を見ないでくださいね』と言って奥へ戻っていった。」

ひこまる

「……出た。『見るな』と言われたら『見ろ』というフリですよね、それ。」


2. 見てはいけない! 衝撃のホラー展開

やたまる

「その通りじゃ。待ちきれなくなったイザナギは、櫛(くし)の歯を折って火をともし、中を覗いてしまった!
……するとそこには!」

ひこまる

「(ゴクリ……)」

やたまる

「体にウジが湧き、8つの雷神(雷のバケモノ)がゴロゴロと鳴っている、腐敗したイザナミの姿があったんじゃー!!」

ひこまる

「いやぁぁぁーっ!!
ちょ、お師匠! 描写がリアルすぎます!
そりゃイザナギさんも逃げ出しますよ!!(泣)」

やたまる

「恥ずかしい姿を見られたイザナミは激怒!
『よくも私に恥をかかせたわね!』と、恐ろしい形相で追いかけてきたんじゃ。
ここから『黄泉比良坂(よもつひらさか)』のデッドヒートが始まるぞ!」


3. 最強の魔除けアイテム「桃」

やたまる

「イザナギは逃げながら、髪飾りや櫛(くし)を投げ捨てた。
するとそれが『タケノコ』や『ブドウ』に変わって、追いかけてくる化け物たちが食べている間に距離を稼いだんじゃ。」

ひこまる

「食べ物で足止め……!
マリオカートのバナナの皮みたいですね。」

やたまる

「そして最後、出口付近で追いつかれそうになった時、そこに生えていた『桃の実』を3つもぎ取って投げつけた!
すると、化け物たちは恐れをなして退散したんじゃ!」

ひこまる

「えっ、桃ですか!?
剣とか魔法じゃなくて、フルーツで勝ったんですか?」

やたまる

「桃はな、古来より『魔除けの力がある神聖な果物』とされておるんじゃ。
これが後の『桃太郎』の伝説にもつながっておるぞ。」


4. 永遠の別れと、生死のルール

やたまる

「なんとか出口(黄泉比良坂)まで逃げたイザナギは、そこを巨大な岩(千引の石)で塞いでしまった。
岩越しに、夫婦は最後の会話をする。」

  • イザナミ(妻):
    「愛しい夫よ。こんなひどいことをするなら、私はあなたの国の人間を、1日に1000人殺してやる!
  • イザナギ(夫):
    「愛しい妻よ。それなら私は、1日に1500人の子供が生まれるようにしよう
ひこまる

「壮絶な喧嘩ですね……。
でも、これが『人は毎日死ぬけれど、それ以上に生まれてくる』という、人間の寿命の始まりなんですね。」

やたまる

「うむ。こうして『生の世界』と『死の世界』は完全に分かれたんじゃ。」


5. 禊(みそぎ)と三貴子の誕生

やたまる

「さて、ホラーはここまでじゃ!
地獄から帰ってきたイザナギは、『汚らわしい国へ行ってしまった』と言って、川で体を洗った。
これが『禊(みそぎ)』の始まりじゃな。」

ひこまる

「ああ、やっとさっぱりしましたね!
お風呂に入ってリフレッシュ、大事です。」

やたまる

「そして顔を洗った時、奇跡が起きる!
左目を洗うとアマテラス(太陽)、右目を洗うとツクヨミ(月)、鼻を洗うとスサノオ(嵐)が生まれたんじゃ!
この3柱こそ、日本神話のオールスター『三貴子(みはしらのうずのみこ)』じゃー!」

ひこまる

「出ましたー!!
ついに主役級の神様たちの登場ですね!
……でもお師匠、鼻から生まれたスサノオさんだけ、ちょっと出方がカッコ悪くないですか?」

やたまる

「……それを本人に言うと大暴れするから、絶対に言うなよ?
このスサノオこそが、次のトラブルメーカーなんじゃからな……。」


まとめ:次回、姉弟ゲンカ勃発!

やたまる

「イザナギは、アマテラスに『高天原(天の世界)』を、スサノオに『海原(海の世界)』を治めるように命じた。
これで平和に……なるはずじゃった。」

ひこまる

「『はずじゃった』ってことは、ならないんですね……。
スサノオさん、鼻から生まれたし性格も荒そうですもんね。」

やたまる

「その通り!
次回、『スサノオ、マザコンで大泣き&アマテラスの職場放棄』の巻じゃ!
楽しみにしておれよ!」

ひこまる

「タイトルが不穏すぎます……。
次回もまた、波乱の予感ですね。」


やたまる
さて、次回は日本神話で一番有名な事件『天岩戸(あまのいわと)』のお話じゃ!
弟のスサノオが大暴れして、お姉ちゃんのアマテラスが「引きこもり」になってしまうぞ!
ひこまる
引きこもりって……神様なのに世知辛いですね。
太陽の神様がいなくなったら、世界が真っ暗になっちゃうじゃないですか!

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