ひこまる「お師匠! 前回、オオクニヌシさんは白兎の予言通り、ヤガミヒメと結婚することになりましたね! いじめられっ子からの大逆転、スカッとしました!」



「……と、思うじゃろ? ところが、それを面白く思わない連中がおった。 フラれた80人の兄たち(八十神)じゃ。嫉妬に狂った彼らは、オオクニヌシの殺害計画を立てたんじゃよ。」



「えっ、殺害計画!? 兄弟なのに、そこまでやるんですか!?」
1. 主人公、まさかの死亡(2回)



「兄たちはオオクニヌシを山へ連れ出し、こう言った。 『赤い猪(いのしし)を追い出すから、お前が下で受け止めろ』とな。 そして、真っ赤に焼いた巨大な岩を転がり落としたんじゃ!」



「うわぁ、猪じゃない! 焼石だ! そんなの受け止めたら……」



「素直なオオクニヌシはガシッ!と受け止め……全身焼け焦げて死んでしまった。」



「ギャーッ!! 主人公が死んだー!! オオクニヌシの話は終了ですか!?」



「悲しんだ母上が神様に頼み込み、貝の女神たち(キサガイヒメ・ウムギヒメ)の治療でなんとか生き返った。 しかし兄たちは諦めない。次は『割れ目にクサビを打ち込んだ大木』の中にオオクニヌシを誘い込み、クサビを外して……挟み殺したんじゃ。」



「手口が残酷すぎますよ! しかも、2回も殺すなんて!」
2. 根の国へ逃亡! スサノオとの出会い



「またも母上に生き返らせてもらったオオクニヌシは、 『ここにいたら本当に殺される!』と、地下にある『根の国(ねのくに)』へ逃げ込んだ。 そこには、あの大英雄スサノオが住んでおったんじゃ。」



「おおっ! ここでスサノオさんの再登場ですね! 同じ乱暴者でも、陰湿な兄たちよりは頼りになりそうです。」



「そこでオオクニヌシは、スサノオの娘スセリビメと出会い、一瞬で恋に落ちて結ばれた。 ……が、それを知った父スサノオ(超親バカ)は激怒! 『どこの馬の骨とも知れぬ男に娘はやれん!』と、地獄の試練を与えることにしたんじゃ。」
3. スサノオのスパルタ試練(蛇とムカデ)



「最初の試練は『蛇の室(へびのむろ)』じゃ。 毒蛇がウジャウジャいる部屋に一晩泊まれと言う。 普通なら噛み殺されるところじゃが、娘のスセリビメが『蛇が寄ってこない魔法の布(比礼・ひれ)』を貸してくれたおかげで助かった。」



「彼女のサポートが手厚いですね。 スサノオさん、完全に邪魔者じゃないですか。」



「次の日は『ムカデと蜂の室』。これも娘のアイテムでクリア。 業を煮やしたスサノオは、広い野原に『鏑矢(かぶらや)』を撃ち込み、 『あの矢を取ってこい!』と命じて、周りから火を放ったんじゃ!」



「ひえぇ! 火あぶりですか!? 娘の思い人に対する扱いが酷すぎます!」
4. 危機一髪! ネズミのアドバイス



「炎に囲まれて絶体絶命! その時、一匹のネズミが現れてこう言った。 『内はほらほら、外はすぶすぶ(穴の中は広いよ)』 その言葉通りに地面の穴に隠れると、火は頭上を通り過ぎていったんじゃ。」



「動物に好かれますねぇ、オオクニヌシさんは。 ウサギの次はネズミに助けられましたか。」



「オオクニヌシは無事に矢を持ち帰った。 スサノオもこれには驚き、少しずつオオクニヌシを認め始めたんじゃ。 そして、『よし、今日は俺の頭のシラミを取れ』と一緒に寝ることを許した。」
5. 駆け落ちと、最強の武器



「しかし、オオクニヌシはスサノオが寝ている隙に、 スサノオの髪の毛を部屋の柱に結びつけ、宝物である『生太刀(いくたち)』『生弓矢(いくゆみや)』と『琴』を盗んで、スセリビメを背負って逃げ出したんじゃ!」



「ええーっ!? 認められたのに裏切った! しかも宝物と娘を奪って駆け落ちですか! 大胆すぎる!」



「逃げる時、琴が木に当たって『ジャーン!』と鳴り響いた。 目を覚ましたスサノオは、髪が柱に結ばれているから動けず、家ごと引き倒して大暴れ! ……しかし、最後は逃げていく二人の背中に向かって、こう叫んだんじゃ。」
「その太刀と弓矢で、意地悪な兄たちを追い払え!」 「そして『大国主(オオクニヌシ)』となって、国を作り、娘を正妻にして立派な宮殿を建てろーっ!!」



「えっ……? それって……。 怒ってるんじゃなくて、『行ってこい! お前ならできる!』っていうエールですよね?」



「そうじゃ。スサノオ流の不器用な、しかし熱い『娘婿への合格通知』じゃな。 こうして最強の武器を手に入れたオオクニヌシは、地上へ戻って兄たちを一掃し、ついに日本の王となったんじゃ!」
まとめと次回予告



「かっこいい! 最高の世代交代ですね。 スサノオさんも、実は最初から鍛えてあげるつもりだったのかもしれませんね。」



「うむ。さて、王様になったオオクニヌシじゃが、国作りは一人ではできん。 次回、海の向こうからやってきた『小さな相棒(スクナビコナ)』との出会いじゃ!」



「相棒……? また変わったキャラが出てきそうですね。」



なんと「手のひらサイズ」の小さな神様、スクナビコナじゃ!
凸凹コンビでどうやって国を作るのか、見ものじゃぞ。



スサノオさんみたいな豪快な神様の次は、そんな小さな神様ですか。
オオクニヌシさん、人脈(神脈?)が広いですね。
▼ この物語の続きはこちら
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【第2ステージ/第5話】手のひらサイズの相棒!スクナビコナと国作り(次のお話)
海の向こうから来た小さな神様。凸凹コンビで日本を豊かに! -
【第2ステージ/第3話】いじめられっ子が神様に!? 因幡の白兎とオオクニヌシ(前のお話)
いじめられっ子がウサギを救う! 兄たちの罠にかかる前のエピソード。 -
【復習】日本神話の全体像(3つのステージ)
「あれ? 今どこの話だっけ?」と迷ったらこちらに戻りましょう。


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