MENU
記事を探す

ボランティア元年とは?震災が変えた“助け合い”の形

目次

1995年、「助けたい」が“社会の仕組み”になり始めた

「ボランティア元年」とは、1995年の阪神・淡路大震災を機に、災害ボランティアが一気に広がり、社会に定着していったことを指す言い方です。内閣府の防災広報でも、阪神・淡路大震災が「ボランティア元年」と呼ばれる背景として、全国から延べ約130万人以上が参加したことが示されています。

この震災で変わったのは、「善意の量」だけではありません。
助け合いが“その場の頑張り”から、“回る仕組み”へ進んだことが、いちばん大きな転換点でした。


3行でわかる結論

  • ボランティア元年=阪神・淡路大震災(1995年)を機に、災害ボランティアが大規模化・社会化した転機。
  • 震災では**延べ約130万人以上(138万人超という整理も)**が被災地で活動し、支援の担い手が一気に広がった。
  • その後、災害ボランティアセンターの定着や、**災害対策基本法への明記(1995年12月改正)**など、制度面でも“受け入れる仕組み”が整っていった。

ボランティア元年とは?|言葉の意味

ポイントは「ボランティアが初めて現れた年」ではなく、
**“災害ボランティアが社会の標準装備になり始めた年”**という意味で使われることです。

内閣府は、阪神・淡路大震災で多数の人が参加したことを受け、災害ボランティア活動の重要性が広く認識された、と整理しています。


なぜ震災が「助け合いの形」を変えたのか(理由5つ)

1)行政だけでは、手が届かない領域が大量に出た

災害直後に必要なのは、救助や医療だけではありません。
片付け、炊き出し、避難所の手伝い、生活の細かな困りごと——こうした「暮らしの復旧」は、行政だけで完結しにくい。
内閣府の特集でも、ボランティア活動が家屋の片付け・炊き出し・寄り添いなど、被災者ニーズ対応に広がるものとして説明されています。

2)“数”が桁違いで、社会現象になった

被災地に集まったボランティアは、震災後の一定期間で延べ122万人以上(兵庫県推計)と神戸市の資料でも記されています。
また内閣府では延べ約130万人以上
と整理。
これほどの規模になると、善意は「個人の行動」から「社会の動き」に変わります。

3)“初めての参加者が多く”、混乱も可視化された

内閣府は、阪神・淡路の際にボランティア経験が初めての人が多く、被災者との摩擦など課題も出たと述べています。
だからこそ次に必要になったのが、「善意を活かす仕組み」でした。

4)受け入れの拠点として「災害ボランティアセンター」が定着していった

内閣府は、被災者ニーズとボランティアをマッチングする拠点として、災害ボランティアセンターが近年設置されるようになってきた、と説明しています。
“助けたい人”と“困っている人”をつなぐハブができたことで、支援が回りやすくなりました。

5)制度面でも「ボランティアを前提」に変わった

内閣府によれば、阪神・淡路大震災を受けて1995年12月に災害対策基本法が改正され、国や自治体がボランティア活動の環境整備に努めることが法律上初めて明記されました。
“善意に任せる”から“社会として支える”へ、土台が変わった瞬間です。


震災後に「広がった助け合い」の新しい形

ここから先が、ボランティア元年の本質です。

1)個人ボランティア → 組織・NPOの増加へ

神戸新聞は、阪神・淡路大震災でのボランティアの活躍がきっかけとなり、特定非営利活動促進法(NPO法)が成立した経緯を報じています。

2)“来る側”の常識が整った(自己完結・保険・準備)

内閣府は、防災ボランティアの心がまえとして、被災地に負担をかけない準備(情報収集、持ち物、保険など)や「自己完結」を挙げています。

3)“受け入れる側”の常識が整った(受援力)

内閣府は、支援を受ける力=受援力の重要性も紹介しています。被災地側が、ニーズの伝え方や受け入れ体制を整えることが、復興を早めるという考え方です。


教訓|「助け合い」を強くするために必要な3つ

1)善意は、仕組みがないと詰まる

ボランティアは力になりますが、調整がなければ混乱にもなる。だからこそセンター機能と受援力が重要です。

2)被災者中心がブレると、支援は逆効果になる

内閣府は「主役は被災者」であり、支援者はサポートだと明記しています。

3)“来てもらう”には、地域の準備がいる

避難所運営、ニーズの整理、担当者の把握——平時の準備が、災害時のスピードを決めます(受援力の考え方)。


まとめ|ボランティア元年は「優しさ」ではなく「社会の更新」

1995年は、阪神・淡路大震災を通じて災害ボランティアが大規模化し、災害ボランティアセンターや法整備など、“助け合いを回す仕組み”が社会に組み込まれていった転換点でした。
だから「ボランティア元年」は、感動話ではなく——
社会のOSが更新された年として語られ続けています。


次に読むなら


参考文献・資料

  • 内閣府 防災情報「特集 防災ボランティア」(約130万人参加、災害対策基本法改正、センター、受援力など)
  • 内閣府 防災白書(災害ボランティアセンター定着など)
  • 神戸市「震災からの復興詳細」(延べ122万人以上のボランティア言及)
  • 内閣府資料PDF(138万人超の整理、ボランティアの日・週間の言及)
  • 神戸新聞NEXT(震災直後1年で138万人、ボランティア元年の説明)
  • 神戸新聞(NPO法成立の背景として震災ボランティアを言及)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次